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知ると楽しくなる「べっぴんさん」小ネタ・隠された意味まとめ(第2週)

NHK朝ドラ「べっぴんさん」が第2週に突入。子役時代が終わって、ヒロイン・芳根京子が登場しました。今回の朝ドラは珍しくお金持ちの家のヒロインなので、ロケ地や衣装、小道具類もたいへん凝っています。
そこで、ドラマ第2週で見つかった小ネタ・隠された意味・トリビアなどを集めてみました。今後の視聴の参考になれば幸いです。

 

潔(高良健吾)が乗ってたバイクは「インディアン・プリンス」 ?

1901年に創業のアメリカのバイクメーカー「インディアン・モトサイクル」。「インディアン」というブランド車種が有名で、日本でも戦前に警察官が乗り、俗に「赤バイ」と呼ばれていました。ドラマで潔くんが颯爽と乗っていたバイクは形からして「インディアン」に間違いないでしょう。詳しい型番については、インディアン・プリンス350cc」の1927〜1928年型ではないかというツイートがありました。

すみれの着物は「カーネーション」の糸子が着ていたものと同じ

これよく気付きましたね。ツイートには比較画像が載っていますが、まさに同じものです。「べっぴんさん」も「カーネーション」も大阪局制作なので、使い回す衣装もあるのでしょうね。ちなみにツイートにもありますが、すみれがこの着物を着ていた時代が1943年、糸子が着ていた時代が1942年でした。時代考証的にもこの時代に合った着物なのでしょう。

靴店「あさや」のマークには「A」「S」「Y」 が入っている

市村正親演じる麻田の靴店「あさや」。すみれの結婚式用の靴も作りました。靴には「あさや」のマークが。このマーク、港町・神戸らしくイカリをデザインしたもの。よく見ると「あさや」を意味する「A」と「S」、そしてイカリの形で「Y」を表しています。よく考えられた、いいマークですね。

紀夫の召集令状に板東家の住所が書かれていた!

神戸・三宮ゼロゲートで開催中の「べっぴんさん展」にはいろいろな小道具が展示されています。その中に、紀夫への召集令状があります。その封筒の宛名には、なんと板東家の住所が!

「兵庫県神戸市中尾区六甲中央三丁目二番地」です。しかし神戸に「中尾区」という区は存在しなかったので、これは架空の住所ということですね。ちなみに、中尾区はないですが、中尾町(中央区)はあります。たぶんこの町のあたりを想定しているのではないでしょうか。地図を見ると高台の見晴らしの良い場所です。

すみれのお正月の着物は、ヴィッセル神戸の試合のイベントの時と同じ着物

だんだん戦争も激化してきて、華やかな着物も着ずらくなってきたお正月。とてもかわいい着物です。実はこれ、10月1日に行われたヴィッセル神戸の試合でのイベントで着ていた着物ということです。時代考証的には戦前風なのに、今着てもとても華やかですね。

ももクロ百田のもんぺは「桃色」。クローバーの刺繍も登場!

戦争中なので、女学生たちも皆、もんぺを履いています。でもすみれ達の女学校はお嬢様学校なので、もんぺもどこかお洒落です。ももクロ百田演じる良子のモンペは「桃色」。やはりももクロだからでしょうか。その前のシーンでは「クローバー」の刺繍も出て来ます。ついつい、ももクロを連想してしまう人も多かったようです。

良子の着物の紋は「一つ茶の実」、君枝は「丸に地紙」

すみれの結婚式の時、女学校の同級生たちと談笑する際に、彼女たちの着物の紋が見えます。

https://x181.secure.ne.jp/~x181007/kamon/image/25601.jpg

ももクロの百田夏菜子が演じる良子の家紋は「一つ茶の実」ですね。百田夏菜子がももクロ界隈で「茶畑のシンデレラ」と呼ばれていることにちなんで「茶の実」の家紋にしたのでは?という説も囁かれています。

http://www.harimaya.com/o_kamon1/kamon/zigami.jpg

もう一人の同級生の君枝(土村芳)のほうは「丸に地紙」でした。地紙とは、扇に貼る紙のことです。福岡県に多い家紋です。(画像出典:家紋市場・家紋World)

すみれの部屋に飾られているのは、ルドゥーテの絵

ルドゥーテは、18世紀から19世紀半ばにかけて活躍したオランダの画家・植物学者です。バラやユリの絵で知られています。こうした細密なボダニカル・アートを飾るところから、すみれの、花や花をあしらった刺繍への愛情を感じます。

戦地の紀夫からのハガキは軍事郵便。検閲されているため文面がシンプル

出征した夫の紀夫からハガキが来ました。しかし文面は何も詳しい状況が書かれておらず、いたってシンプル。これは軍事郵便のため検閲があり、余計なことを書くと墨で塗りつぶされてしまうからです。まあ日頃多くを語らない紀夫の性格も多少影響しているとも思えます。シンプルな文面ですが、それがかえって紀夫のすみれへの愛情を伝えていましたね。

夫の紀夫のモデルは坂野通夫。戦地ジャカルタでは「すみれ丸」に乗っていた

ファミリアを妻・坂野惇子とともに支えた夫・通夫。ドラマの紀夫のモデルです。海軍の嘱託としてジャカルタに出征。終戦後、現地で商船三井の「すみれ丸」で従事し、それに乗って帰国しました。ヒロインすみれの名前と同じですね。ヒロインの名前を決める時にこれがひょっとすると関係したのでしょうか?

板東家の門は「旧乾邸」、屋敷は「ジェームス邸」

板東家として使われた場所は二箇所あります。屋敷そのものは「ジェームス邸」。そして、門のところだけは「旧乾邸」とのことです。「ジェームス邸」は現在レストランとして営業中。「旧乾邸」は11月1日〜6日の期間、特別観覧を開催します。

すみれの女学校のロケ地は、滋賀の豊郷小学校

 アニメ「けいおん!」の聖地としても有名になった滋賀県の豊郷小学校・旧校舎。すみれの女学校の校舎としても登場です。この旧校舎は、数々の洋風名建築を日本に残した、ヴォーリズの設計によるものです。「けいおん!」では桜ヶ丘女子高校という名前で登場していました。校舎も一般公開されています。

近江の伯父宅のロケ地は、五個荘にある「外村繁邸」

すみれたち一家が疎開した近江の伯父の家。なかなかアクの強い伯父一家が住んでいるわけですが、このロケ地は滋賀県の東近江市五個荘金堂町にある近江商人屋敷「外村繁邸」でした。外村繁は滋賀県出身の作家です。五個荘金堂町には、この他にも呉服商だった「外村宇兵衛」、百貨店王という異名もある「中江準五郎」の屋敷も保存されており、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。各屋敷は一般にも公開されています。

近江の家で出された大根のおかずは「贅沢煮」

疎開先の近江の伯父宅での食事シーン。伯父からの嫌味を聞きながらご飯を食べる、すみれ達。並んでいるおかずは近江の郷土料理のようです。その中に大根を使ったおかずがありました。これは滋賀県の郷土料理のひとつ、「贅沢煮」と呼ばれるものです。大根の古漬けやたくあんを甘辛く煮たものです。たくあんなので、そのままでも食べられるのに、さらに手を加えていることから「贅沢煮」と呼ばれているとのこと。なかなか美味しそうですね。京都では「大名煮」などとも呼ばれていますね。

すみれが丘の上から神戸を眺めるシーンでカメラに虫が付いていた!?

戦争で焼け野原になってしまった神戸の街を、思い出深い丘の上から眺めるすみれ。とても哀しいシーンでしたね。その時、よく見ると画面の上のほうに黒い物体が。よく見るとのようです。カメラのレンズに付いていたのでしょう。総集編などで修正されるかもしれませんね。

すみれの子供時代を演じた「渡邉このみ」は、映画「八日目の蝉」の主人公・薫だった!

回想シーンで2週目もちょっとだけ登場しましたが、すみれの子供時代を演じていたのは、渡邉このみさんです。大阪府出身で現在は10歳ですが、デビューはなんと『八日目の蝉』でした。主人公・薫の子供時代を演じています。この時、このみさんは5歳。大ヒットした映画なので、憶えている人も多いはず。他にも朝ドラの「まれ」でも、主人公・津村希の子供時代を演じています。すごいキャリアですね。これからの活躍が期待されます。 

次週予告で、ニワトリを投げる人の手が映っている!?

土曜の放送の後に次週の予告が流れました。終戦後の闇市のシーンが登場しましたが、その中で、路上に飛び出すニワトリがいました。よく見るとニワトリを放り投げる人の手が一瞬映っています。私も言われてもう一度見ましたが、確かに人の手が映っていますね。これはきたぶんスタッフの手が見切れてしまったんでしょうね。予告編なので本放送の時は修正されているかもしれません。

 

「べっぴんさん」、第3週以降も楽しみです。また新たなトリビアをお届けしたいと思います。

 

 
連続テレビ小説 べっぴんさん Part1 (NHKドラマ・ガイド)

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べっぴんさん坂野惇子の生涯 (時空旅人別冊)

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